日本だけでなく、海外でもミュージカル女優として活躍する、女優の米倉涼子さん。
ドクターXシリーズなどの影響で、『強くて完璧な女』というイメージですよね。
そんな米倉涼子さんですが、難病である低脊髄液圧症候群と闘っていると公表されています。
この病気により、予定されていたブロードウェイでのミュージカル公演を降板になってしまうことも。
米倉涼子さんと低脊髄液圧症候群について、紹介させていただきましょう。
この記事を読めば、米倉涼子さんの、本当の強さが分かりますよ!
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米倉涼子の心に残る名言
はじめに、私が米倉涼子さんのことを知って心に残った名言を紹介させていただきます。
諦める勇気を持つことも大事だとようやく気づきました。
それってストレスでもあるでしょ。
でも、そのストレスを受け入れて、重さを逆に跳ね返すことができれば一歩スタートできるんだと思います。
【引用】https://be-story.jp/article/165068
これは、低脊髄液圧症候群発症後にインタビューでお話されていた言葉です。
これまでの米倉涼子さんは、「やると決めたことは必ずやり遂げる」という強い気持ちがありました。
それを象徴するようなエピソードがあります。
2012年にアメリカのブロードウェイ・ミュージカル『CHICAGO』で主演を果たした米倉涼子さん。
実は、日本人がアジア系でもないアメリカ人の役を演じるのは、ブロードウェイ初で、さらにアジア出身の俳優としても初という、とんでもない偉業だったんです。
その挑戦には、米倉涼子さんの「絶対この舞台に立ちたい」という強い想いがありました。
初めてブロードウェイで『CHICAGO』を鑑賞し、作品に魅了された米倉涼子さん。
実は日本版の構想をしているという噂を聞くと、自ら売り込んで主演を掴み取りました。
それからブロードウェイ進出を決め、苦手だった英語を猛勉強し、アメリカで3ヶ月間ジャズダンスやバレエのレッスンを受け、主演を果たすのです。
当時、ブロードウェイで主演を務めることに恐怖はなかったのか?という質問には、このように答えています。
そういうことを考えないでまず立ちたいと思ってしまったので、それからですよ。いつも憧れていた劇場に行ってみて、立ってみたときに、なに言いだしちゃったんだろうと。その後はずっと怖かった。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/culture/2022/09/10-167.php
突っ走ってきた分、突然目の前に現れた恐怖は、凄まじいものだったでしょうね。
ですが、その恐怖をバネにして舞台を成功させた米倉涼子さん。
アジアのお客さんが多く訪れてくれたそうです。
「やりたい!」という気持ちだけでブロードウェイの舞台に立ってしまう米倉涼子さんが、どうして「諦める勇気も必要」だと思うようになったのでしょうか?
ストイックな性格を変えた、低脊髄液圧症候群について紹介させていただきます。
低脊髄液圧症候群とは
低脊髄液圧症候群は、脳脊髄液が漏れ出し、減少することによって、様々な症状があらわれる病気です。
脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)は、脳脊髄液が漏れ出し減少することにより、頭痛や頸部痛、めまい、耳鳴りなどさまざまな症状を引き起こす病気といわれています。
https://www.pref.kyoto.jp/nanbyou/nousekizuieki.html
脳脊髄液減少症とも言われているようですね。
交通事故やスポーツによる外傷、転倒・転落、出産などで、体に衝撃を受け、脊髄の硬膜が破れることで様々な症状を引き起こします。
低脊髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)の症状
- 頭痛
- 頸部痛
- めまい
- 耳鳴り
- 倦怠感
- 不眠
- 記憶障害 など
症状があらわれても、低脊髄液圧症候群の認知はまだまだ低く、診断が難しいそうです。
また、低脊髄液圧症候群は原因や治療法が確立されていない難病ではありますが、国の指定難病ではありません。
なので、金銭面でも不安が多い病気と言われています。
低脊髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)を患う皆さんは、見た目では分からない症状を抱えて、試行錯誤しながら生きていらっしゃいます。
ヘルプマークつけてるんですが、みなさん席を譲ってくれないんです😢
— ang☆脳脊髄液減少症 (@ang16165841) June 20, 2023
見た目じゃわからないこの病気、理解されないのは悲しいです💦
ちょっと変な話かもしれないけど、症状とか未だにあるけど少しづつ軽くはなってきてる。
— かずのこ22歳*脳脊髄液減少症 (@kazunoko_105) June 18, 2023
人間関係も良好。なんなら今幸せなんだけど、幸せだから今の人生終わらせたくなる…
この気持ち変なのかな。
今人生終わらせたい。
幸せなのが怖い
また病気も悪化するんじゃないかとか不安に思う。
脳脊髄液減少症にはカフェインがいいと聞いて、本日はムースフォームラテのはちみつカスタムでございます。 pic.twitter.com/jhyWIBnTKI
— あられ (@arare_psycho) June 20, 2023
症状によっては仕事ができないのに、治療にお金がかかる、どうやって生きていけば良いのか…もっと国がなんとかして欲しいですね。
米倉涼子さんには、どのような症状があらわれていたのでしょうか?
米倉涼子と低脊髄液圧症候群
米倉涼子さんが、低脊髄液圧症候群と公表されたのは2019年10月でした。
自身が主演を務めるドラマ『ドクターX~外科医・大門未知子~』の制作発表会の時に、突然告白されたのです。
その時、病気になったときのことを、このようにお話されています。
実は私、このドラマの前にアメリカと日本でミュージカルをやっていたんですけど、その1ヶ月前くらいに、低髄液圧症候群という病気になったんです。
https://www.oricon.co.jp/news/2145940/full/
ドラマの放送スタートは、2019年10月17日でしたので、その前にドラマ撮影が行われていたことになります。
そして、出演されていたというミュージカル『CHICAGO』の上演は、2019年7月1日でした。
その1ヶ月前というと、診断されたのは5〜6月頃でしょうか?
なので、恐らく2019年の春頃には症状が出ていたのかもしれませんね。
公表から4年後の2022年に当時の状況を詳しくお話されていたので、書き出してみます。
- 段々まっすぐ歩けなくなる
- 走ったり回転したりすると、どこが正面か分からない
- 倦怠感
- やる気がみなぎらない
- 頑張らないといけないのに何かがおかしい
- すぐにしゃがむ
- 毎日止まっているエスカレーターを上っているような感覚
- セリフを間違えるかもしれない、いつ転ぶかも分からない恐怖
米倉涼子さんが、このような症状や不安を抱えながらミュージカルを行っていたとは、想像もしませんよね。
やはり低脊髄液圧症候群の症状に悩まされながらの舞台は、かなり壮絶なものだったようです。
舞台では回ったり跳んだりするので、1曲やると気持ち悪くなるし、ご飯を食べても気持ち悪くなる…という感じで、練習もできない状態で2週間安静にしていた。このまま『ドクターX』もできなくなるんじゃないか、と考えたりもしました
https://www.oricon.co.jp/news/2145940/full/
舞台を控えながらも練習できない状況は、精神的にも辛かったでしょうね。
満身創痍の状態で、なんとかミュージカル『CHICAGO』を成功させた米倉涼子さん。
もうドラマ撮影はできないのでは?と思うほどの状態だったのに、どうして『ドクターX』の主演を務めることができたのでしょうか?
それは、ドクターXシリーズを監修している脳外科の先生の存在があったからなんです。
その脳外科の先生が、アドバイスをしたり、処置を行ってくれたことで、主演を最後まで務めることができたとお話されていました。
これまで、失敗しない医者『大門未知子』を演じてこられた米倉涼子さんは、自身が病気になって初めて、患者さんの気持ちが分かったと言います。
前シリーズの最後で、大病をした大門未知子が『医者も患者になるべき』というせりふがあったんです。患者さんがお医者さまに頼る気持ちとか、的確なアドバイスと処置をすぐに求める気持ちが本当によくわかりました。“あぁ、こういうことなんだ!”って実感できたんですね。
https://www.oricon.co.jp/news/2145940/full/
辛い経験をこんなにも前向きに捉えられるなんて、さすがですよね!
この時の『ドクターX〜外科医・大門未知子』は第6期です。
低脊髄液圧症候群の症状に悩まされているとは思えないほど「失敗しない」米倉涼子さんを、是非チェックしてみてください!
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周囲の人たちの力を借りながら、低脊髄液圧症候群を乗り越えた米倉涼子さんですが、3年後、新たな病気により前へ進むことすら許されない状況に陥ってしまうのです。
無念のドクターストップ
2022年秋、再びブロードウェイミュージカル『CHICAGO』で主演を務める予定だった米倉涼子さん。
舞台を前に、低脊髄液圧症候群になっても挑戦できることはしたいと言い、その理由を、このようにお話されていました。
他のダンサーたちもケガが多かったり、ボルトを入れながらやってたり、それでも楽しんでやってらっしゃる方がたくさんいるから、それ(病気)だけで諦めるということは一生ないと思います
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2022/01/31/kiji/20220131s00041000476000c.html#:~:text=%E7%B1%B3%E5%80%89%E3%81%AF19%E5%B9%B4%E3%81%AB,%E3%81%A8%E8%A8%80%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%80%82
様々な人との出会いが、挑戦し続ける原動力になっていたんですね。
なんと、この時の『CHICAGO』は、ブロードウェイ25周年記念の特別公演。
さらに米倉涼子さんのブロードウェイデビュー10周年という節目の年でもありました。
ですが、公演の約1ヶ月前、米倉涼子さんの『CHICAGO』降板が発表されたのです。
この発表に、楽しみにしていたファンのみなさんも、ショックを隠せませんでした。
ミュージカル「シカゴ」米倉涼子が降板‼️
— もっち (@mocchi2003) September 28, 2022
楽しみにしていたのに残業😢
チケット払い戻しするか悩む〜。 pic.twitter.com/0MOQi111mB
米倉涼子シカゴ降板、チケットをとってる私たちも残念だけど本人がとにかく一番残念だろう。からだのことなので大事にして欲しいです
— みつばちはっち (@bonbon_amour) September 29, 2022
きっと米倉涼子さんの耳にもこの声が届いていたでしょうね。
どれだけ悔しかったことか…。
降板の理由は、『急性腰痛症及び仙腸関節障害による運動機能障害』でドクターストップ。
降板までの状況を、米倉涼子さんはこのように説明されていました。
「ここ数か月毎日悩まされていた激痛がなかなか改善されず、身も心も出演準備にすら至らなかったのが本音です」と苦しみを吐露。「今回お医者さまより身体的負荷の高い舞台出演は難しいという診断を受けました」とドクターストップを明かした。
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2022/09/28/kiji/20220928s00041000373000c.html
頑張りたいのに頑張れなかったという悔しい気持ちが伝わってきます。
急性腰痛症は、ぎっくり腰が代表的で、突然痛みだす腰痛です。
では、仙腸関節障害とは、どのような病気なのでしょうか?
仙腸関節は、骨盤の骨である仙骨と腸骨の間にあり、脊椎の根本にある関節で、ビルの免震構造のように根本から脊椎のバランスを取っていると考えられています。
その仙腸関節に負荷がかかることによって不具合が生じ、仙腸関節障害という腰痛を引き起こすのです。
仙腸関節障害が急性腰痛症を引き起こす原因にもなるんだとか。
急性腰痛の一部は、仙腸関節の捻挫が原因と考えられます。仙腸関節の捻じれが解除されないまま続くと慢性腰痛の原因にもなります。
https://www.sentyo-kansetsu.com/jp/sacroiliacjoint.php
痛みは、仙腸関節周辺だけでなく、おしりや足の付根、脚などにも生じることがあるそうです。
症状には、このようなものが見られます。
仙腸関節障害の症状
- 長時間椅子に座れない
- 仰向けに寝られない
- 痛い方を下にして寝られない など
米倉涼子さんは、このような状況に加え、急性腰痛症も合併していますから、とても耐えられない痛みだったと思います。
実際『CHICAGO』降板発表直後にイベントへ出演されたときに体調を心配されると、このようにお返事されていました。
「ちょっと座りっぱなしだと、厳しいのかもしれない。その時は急に立ちます」
https://www.oricon.co.jp/news/2251872/full/
やはり、長時間椅子に座るのは厳しかったようですね。
無念のドクターストップにより、4度目となるはずだったブロードウェイの舞台は、降板という結果になってしまいました。
それでも米倉涼子さんの情熱は消えることはありません。
「私自身は、この作品での次なる挑戦に向かってゆっくりまた歩きだしていきたいと思います」
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2022/09/28/kiji/20220928s00041000373000c.html
この言葉通り、米倉涼子さんはいつかまたブロードウェイの舞台に帰ってくることでしょう。
また舞台の上でスポットライトを浴びながら軽やかに歌い踊る姿を私たちに見せてくれるはずです!
調べてみると、CHICAGOの映像作品はありませんでしたが、米倉涼子さんの歌声が収録されたCDがありました。
しかも日本盤のボーナストラックです!
2019年6月にニューヨークで収録されたものということなので、ちょうど低脊髄液圧症候群の症状に悩まされていた頃に収録されたものだと思います。
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低脊髄液圧症候群でありながら舞台やドラマを乗り越え、急性腰痛症と仙腸関節障害により舞台を降板した米倉涼子さん。
やりたくてもできないという状況をいくつも経験し、たどり着いた答えが素晴らしかったので、最後に紹介させていただきたいと思います。
大切なのはオーバーホール
悔しい気持ちを乗り越え、前向きに生きる米倉涼子さん。
大切なのは、『早めにオーバーホール(徹底的に点検)すること』だと語っています。
歳を重ね、病気にもなると、これまで出来ていたことが、できなくなっていくものです。
それでもできると思い込み、コンディションが悪い状態で進んでしまうと、自分にも、みんなにも迷惑をかけてしまう。
そうならないためにも、心と身体のメンテナンスはとっても重要なことだと言います。
その表現がとても分かりやすくて共感できたので、是非、読んでいただきたいです!
たとえば、米倉涼子という一台の車があったとして、エンジンがかからなくなったら動かないですよね。そうならないように、洗車だけじゃなくて、オイルを入れたり、中身もきちんとメンテナンスをしなきゃいけない年齢になって来た。これまでは洗車だけでいいと思っていたけれど、エンスト状態になってはいけないと実感しています。タイヤも使い過ぎたらいけないし、バランスを自分でちゃんと整えていかないと。「米倉涼子」を継続させていくためにも、私生活の「米倉涼子」の時間も大切だと感じるようになりました。
https://www.crank-in.net/interview/124286/2
自分の気持ちにストイックだった米倉涼子さんが辿り着いた生き方、本当に素敵です!
米倉涼子の現在
2024年6月14日、低髄液圧症候群を公表されてから初めて生放送に出演された米倉涼子さん。
「とても素晴らしい先生」と出会い、2023年8月に手術をされたそうです。
そして、5月頃から急に元気になってきたと報告されました。
治療を受けてから1ヶ月は寝たきりの状態になり、世間のイメージとのギャップに悩んで過ごていたんだとか。
「引退も覚悟した」ということですが、こうして生放送に出演し、多くの人に元気な姿を見せられたことで、また大きな一歩を踏み出せることと思います。
米倉涼子さんの今後の活躍が楽しみになりましたね!
まとめ
以上、米倉涼子さんは低脊髄液圧症候群!?について紹介させていただきました。
米倉涼子さんは、役柄などもあり強い女性のイメージがありましたが、度重なる病気と闘い、それでも前向きに生きる姿は、やっぱり強い女性でしたね。
今の米倉涼子さんに辿り着くまでには、たくさんの涙を流されたことでしょう。
私には、泣きながらもがむしゃらに前に進む米倉涼子さんの姿が見えました。
同じ病気の方や、私たち難病を患っている人にとっては、とても心強い存在ですよね。
悔し涙を拭いながら、新たな目標に向かって突き進む米倉涼子さん、カッコよすぎです!!
☆長澤まさみさんも、「諦める選択肢は必要」とお話されていました。
☆他にも難病の有名人をいくつか紹介していますので、ぜひ覗いてみてください♪
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