私は10年ほど多発性硬化症という難病と共に生きてきました。
再発の症状を感じれば即MRI検査を行い、診断をしていただきます。
また、症状がなくても定期的にMRI検査を行い、新たな病巣がないかの確認も必須です。
最初のころは、右も左も分からず指示されるまま準備を行っていました。
そのため何かとグダグダしてしまい、検査技師さんを待たせてしまっているという気持ちから余計に焦って手こずってしまうという経験をたくさんしてきました。
そんな私でも今となればMRI検査もお手の物(?)
MRI検査が予定されている日は、もう自宅から準備してそのままMRI検査室にGOです!
なので、今回はわたし流のMRIの入り方として、自宅から準備できることを紹介させていただこうと思います。
MRI検査って狭くて音はうるさいし動いちゃダメだしで、ストレスが大きいですよね。
スムーズにMRI検査室に入れれば少しは気持ちよく入れるかな?と思いますので、ぜひ参考にしてみて下さい♪
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MRI検査の注意事項は?
まず初めに、MRI検査を行うにあたっての注意事項をお話させていただきます。
MRI検査は、磁気の力を利用して臓器や血管を撮影し、様々な病巣を発見する検査です。
磁気の力を利用するだけあり、検査のために入る筒は強力な磁石でできています。
使用している磁気や電波は無害で、身体に感じるものもありません。
また、X線を使用していないので被爆の心配もなく安全な検査と言われています。
あらゆる角度から身体の中が見れるので、自覚のない病巣を発見できたり、MRI検査はなくてはならないものですよね!
そこまで安全なMRI検査ですが、金属類を検査室に持ち込むのは絶対にNGです!
心臓のペースメーカーや骨折によって固定されたボルトなど、金属が体内にある方は検査を受けられないほどです。
その理由は何なのでしょうか?
それは、強力な磁石の磁気を利用して検査を行っているからなんです。
金属を身に着けてMRI検査を受けるとこのような危険性があります。
- 画像が乱れて検査に支障をきたす。
- 金属が装置に引っ張られ、飛んだり、引っ付いたりする。
- 金属が発熱し、肌に触れていると火傷する。
検査がやり直しになったら嫌だし、火傷なんてかなり怖いですよね。
なので、磁石にくっつく金属類は絶対に持ち込みNGなんです。
そこで私はMRI検査を予定している日は、服装やメイクなどにも気をつけるようにしています。
では、さっそく『わたし流MRIの入り方』を紹介していきます。
わたし流!MRIの入り方
それでは、項目ごとに気をつけていることや適したものを紹介させていただきましょう。
下着
女性も男性もパンツに金属が入っているということはありませんが、女性はブラジャーに注意が必要です。
一般的なワイヤーを使用しているものは、外してから検査を受けることになりますので、検査着の下は何も着けていない状態になってしまいます。
そこで私が着用しているのが、カップ付きタンクトップ・キャミソールです。
ワイヤレスブラでもワイヤーが入っていないので安全なんですが、お腹が出てしまいます。
ノーブラよりは安心感がありますが、私はお腹が出ているだけで不安を感じ、検査室が寒かったりもするので、お腹が出ているか出てないかは重要なポイントです。
また、私は長袖タイプは着ないようにしています。
造影剤を使用して検査を行う場合に、注射しやすいかな?という看護師さんへの配慮も考えています。
ちなみに、寒いからとヒートテックのような機能性下着のブラトップを選ぶのはNGです!
その理由は、次で紹介させていただきましょう。
インナー(肌着)
先程も少し言いましたが、検査室って意外と寒かったりしますよね。
男性でも検査着の下に何か布が欲しい!と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな時、私はユニクロのヒートテックが良いのでは!?と思っていましたが、実はこれ【ダメ】なんです!
ヒートテックは、吸湿熱の仕組みを利用した機能性肌着。
吸湿熱という仕組みを利用しているヒートテックなどは、汗や湿気などの水分を吸収すると水分がもつエネルギーが熱に変わるため暖かくなり、また保温性にも優れているため暖かさが保たれます。
https://midori-hp.or.jp/radiology-blog/contraindications_to_mri/
自分から放出されている水分で暖かくする肌着なので、MRI検査で発生するPF波によって体温が上昇すると、いつもより放出される水分が多くなってしまうそうです。
それにより発熱量が増えて火傷の危険性も出てきてしまうとか!
火傷って言われると怖い…。
また、遠赤外線下着と言われる肌着はセラミックス(金属酸化物の一種)を使用していますので、こちらも火傷の危険性があり、MRI検査のときは避けたほうが良いでしょう。
なので、吸湿発熱や遠赤外線と書かれたインナー(肌着)は避け、綿100%で身体から放出される水分を吸ってくれる素材の肌着を選ぶようにしましょう。
私のオススメはグンゼのインナーです!
肌トラブルの多い人はもちろん、赤ちゃんでも安心して着れる綿100%のインナーは、肌触りが良く、吸湿性が高いので、ちょっと体が熱くなっても着心地良く過ごせます。
私は気にならないですが、私の友人はインナーのタグが苦手で、グンゼのインナーを裏返しで着てると言っていました。(新生児の肌着と同じ原理◎)
MRIは時間が長い検査でストレスが大きいので、着ているものは少しでもストレスを感じないものを選びたいですね!
寒い時はノーワイヤーブラと綿肌着の組み合わせがGOODかも♪
グンゼのブラファンでは、ノーワイヤーで締め付けがなく痛くない!
ゴムや縫い目が一切ないので、締め付け感や縫い目によるチクチク感がほぼ無くておすすめです◎
続いては、服装についてお話させていただきます。
服装
基本的には検査着を着用して行うMRI検査ですが、撮影する場所によって検査着を着用しなくてもいい場合もあります。
私も、頭だけ撮影するときは検査着を着ないで行っています。
そんな時は、服装に金属が付いていないか入念に確認しましょう。
私は、パンツ(ズボン)にトレーナーを合わせて行くことが多いです。
磁石がくっつかなくてもあらゆる可能性を考えて、ちょっと怖いなと思うものやストレスを感じるものは避けるようにしています。
〜もぐぷくの頭の中〜
金属っぽいものは何かあったら怖いし、よく体勢が楽なように膝下に大きなクッションを入れてくれるので、そのときにスカートだとちょっと恥ずかしい。
また、気合を入れておしゃれをして行くと金属の見落としがあるかもしれないし、シャツはストレッチがないし汗も吸わないので長時間横になっているときはキツイ。
パーカーのフードは仰向けになったときに首周りがモコモコしてストレスがかかります。
なので私は装飾が付いていないパンツ(スボン)とトレーナーを着て行くようにしているのです。
ちなみにパンツ(ズボン)はGUのストレッチレギンスパンツをチョイスしていましたが、以前と仕様が変わってしまったようです…。
デニムやジーパンにはファスナーや装飾が付いていたり、紐付きのズボンは先端に金属のようなものが付いていることがあるのが個人的に怖かったので、装飾のないGUのレギンスパンツを愛用してましたが、仕様が変わりボタンが付いてしまいました。
以前、ユニクロとGUのレギンスパンツを比較した時の写真です、↓
今は、ユニクロと同じボタンがGUにも付いています(残念)
タグを確認してみましたが、このボタンが何でできているのかの記載はありませんでした。
磁石を近づけてみるとくっつかなかったので、ユニクロやGUのレギンスパンツでMRI検査を行っても問題ない可能性もありますが、装飾が気になる方はこちらのレギンスパンツが良さそうです。
安定のグンゼ(笑)
男性はジャージとかスウェットでも良いかもしれませんが、ちょっと抵抗があるという方には、こちらが良いかもです◎
やっぱりグンゼ(笑)
また、トップスはフードや襟のないトレーナーを着て行くようにしています。
長時間同じ体勢でいなくてはいけないMRI検査では普段感じないストレスを敏感に感じてしまうので、着心地はとても重要です。
また、デザイン性のあるトップスだと金属の装飾が付けられている可能性もありますし、パーカーも首元のヒモの先端に金属が付いていることもあります。
トレーナーであれば基本的に金属が付いている心配もなく着心地がいいので、私はストレスが少ないトレーナーを着ていくようにしています。
女性でもメンズサイズでオーバーにゆったり着るとリラックスできるし、レギンスパンツに合わせると部屋着っぽく見えませんよ♪
あくまで私が辿り着いたMRIに適した服装なので、参考程度に見ていただければと思います。
続いては、MRI検査室に持ち込んではいけない小物についてお話させていただきます。
小物
一番見落としがちなのが、いつも当たり前のように見に付けていたり、持ち歩いている小物類です。
MRI検査のときに持ち込みNGのものを3つに分けてリストアップしてみました。
まずはこちら!
自宅を出るときから身に着けないほうが良いものリスト
- カラーコンタクト→無色のコンタクトはOK
- ピアス・イヤリング
- ネックレス
- ヘアピン
- 腕時計
- 針金入りマスク
- エレキバン
- 湿布
- 使い捨てカイロ
どれも身に着けて行くとうっかり持って入ってしまいそうなものばかりなので、最初から身に着けずに自宅を出るのが安全ですね。
続いてはこちら!
服のポケットに入れないようにするものリスト
- 携帯電話
- 鍵
- 財布(磁気カード)
この3つはついついポケットに入れて持ち歩いてしまうことが多いのではないでしょうか?
MRI検査の日はバッグに入れて持ち歩くようにし、うっかり持ち込むのを防ぎましょう。
磁気カード(キャッシュカードやクレジットカードなど)を持ってMRI検査を行うと、全ての記録が消えて使えなくなってしまうそうです。
会計の時にクレジットカードが使えなくなってたらと思うとゾッとします。
また、駐車場の駐車券も磁気カードなので病院の駐車券だけポケットに入れてしまわないよう注意しましょう。
最後はこちら!
直前で外し忘れないようにするものリスト
- メガネ
- 補聴器
- 入れ歯
- カツラ
どれも直前まで身に着けてないと支障をきたすものばかりですよね。
ですが持ち込みは絶対NG!外し忘れないようにケースを持っていくのが良いでしょう。
私は普段からメガネをかけているので、メガネケースを持って行き外し忘れを防ぐようにしています。
また、リストにはないですが私は結婚指輪も持ち込むのが怖いので、直前に外すようにしています。
そのままバッグに入れてしまうと無くしてしまいそうなので、私はピルケースを指輪ケースとして代用しています。
コンパクトで持ち運びに便利なので、普段は頭痛薬などを入れて持ち歩いています。
最後は、メイクとネイルについてお話させていただきます。
メイク・ネイル
実は一番気をつけていただきたいのが、メイクとネイルです。
今では男性でもメイクやネイルをしている方も多いので、男女関係なくいつもどおりメイク・ネイルをしてMRI検査を行うと大きな事故に繋がってしまう可能性もあります。
なのでMRI検査を行う際は、ノーメイクが必須です。
多少メイクをして行っても問題はないと思いますが、使用するメイク用品によってはこのようなことが起こってしまうそうです。
化粧品には、磁性体が含まれているもの(マスカラ・アイライン・アイブロウ・アイシャドウ等)があり、検査画像に影響があるだけでなく目の粘膜等を傷つけたりすることがあるので、出来れば付けずに来院してください。
https://www.m-satellite.jp/info/02.html
マスカラ・アイライン・アイブロウの色素には、磁性体といわれる金属が含まれています。
また、アイシャドウのラメにも金属が含まれていることがあるので、その金属によって低温火傷をしたり、目の粘膜を傷つけてしまうこともあるそうです。
目の粘膜を傷つけるとか考えただけで怖すぎる…。
このような理由から、メイクはして行かないほうが良いでしょう。
また、ネイルにも注意が必要です。
ラメが入ったマニキュアには金属成分が含まれているため発熱の恐れがあります。
また、装飾のストーンなども装置に吸着してしまう場合もあるので、事前にオフしておくのが良いでしょう。
そして、今では手軽にセルフネイルもできるようになったジェルネイルには要注意です。
マグネットネイルやジェルネイルを付けたままMRI検査を施行すると、ネイル内の鉄粉やチタン、クロムなどにMRIの磁力が反応し火傷をしたり、ネイル部分に火花が発生したり、固定が十分でないネイルは磁力に引っ張られてネイルが剥離することがあるそうです。
https://otsuka-seikei.com/blog/1415#:~:text=%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%8D%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%84%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%8D%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%92%E4%BB%98%E3%81%91%E3%81%9F%E3%81%BE%E3%81%BEMRI,%E3%81%99%E3%82%8B%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E3%81%A8%E3%82%82%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%E3%80%82
ジェルネイルに含まれるラメや色素に金属が含まれていることが多いので、火傷の危険性があります。
最悪の場合、MRI装置が故障してしまう危険性もあるそうです。
爪から火花が出るのも怖いですが、もしMRI装置を壊してしまって弁償とか言われたら絶望的です…。
なので、私は必ず『ノーメイクノーネイル』でMRI検査に臨んでいます。
むしろメイクは朝の準備が減ってラッキー♪くらいで思っています(笑)
幸い最近はマスクの時代なので、ノーメイクでもそこまで恥ずかしいとは思わなくなりました。(年もあるのか…?)
ちなみに、髪も横になる時に支障が出るのでヘアアレンジなどはせずにそのまま来院しています。
時々きれいな服装・メイク・髪型で来院されている女性を見るといたたまれない気持ちになってしまうこともありますが、「見た目より身体の方が大切!」と気持ちを切り替えています。
また、ネイルに関してはジェルネイルやマグネットネイルをしている方用に手袋を用意してくれている病院もあるようです。
簡単にオフするのが難しいネイルなので、事前に問い合わせておくのも良いかもしれません。
ちなみにジェルネイルでも透明であれば問題ないそうです。
爪が薄い、弱いという理由でジェルネイルをされている方も多いので、MRI検査を予定している場合は事前に透明なものに変えておくと良いでしょう。
もぐぷくまとめ
以上、わたし流MRIの入り方を紹介させていただきました。
特殊な装置を使って行うMRI検査ですから、どうしても注意事項が多くなってしまい、色々言われると不安になってしまいますよね。
その不安がこのブログで少しでも解消していただけたら嬉しいです。
私はここ最近、頭(脳)だけ撮影することが多いです。
造影剤は使っていませんが、それでも20〜30分くらいは入っています。
造影剤を使う場合はその倍の時間がかかります。
昔、脊髄と脳に病巣ができたときは、2時間近くMRIに入っていたことがありました。
その時はじめて自分の頭はボコボコしていると気づいたのです。
頭の後ろの少し突き出ているところが長時間硬いところに寝ていると痛くてしょうがなくなり、以来タオルを持参して頭の下に引かせてもらうようしています。
いつかMRI装置の頭の部分はフカフカ枕にならないだろうか…(願)
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