2024年1月1日、新年を迎え、心新たに今年も頑張ろう!と思っていた時に、能登半島地震が発生しました。
被害者の方はもちろん、その他の地域の方たちも、目に見えない自然の恐怖に怯え、気持ちが置いていかれてしまった方も多いのではないでしょうか?
私自身、東日本大震災を経験しているので、その記憶が蘇り、今回被害者ではないにも関わらず、どこか明るく前に進むことができないという状況に陥っています。
そこで、難病患者ならではの災害対策について調べてみることにしました。
改めて調べてみると、知らなかったことや、確かにそうだなと思ったことが沢山あったので、皆さんにも共有させていただきます!
対策を知るだけで、漠然とした恐怖が少し和らぐかと思いますので、一度目を通してみて下さい。
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はじめに
この記事は、難病患者でも比較的症状の軽い方向けの災害対策を案内しています。
私自身、『症状が軽い』という表現が嫌いなので、他の言い方にしたかったのですが、思いつかず悔しいです…。
具体的には、寝たきりであったり、車椅子を利用されていたり、人工呼吸器や吸引器等を使っている方向けには書かれていません。
おそらく、そういった方々は、障害者手帳を持っていたり、自治体やご家族、ご近所の方たちと、しっかり情報が共有されているかと思います。
私は、見た目では難病患者とは理解されず、障害者手帳も持っていません。
日常生活に問題はないと判断されているので、基本的に【ほったらかし状態】です。
同じように思っている方も、たくさんいらっしゃいました。
わたしの難病で不安なのは、強力薬を大量に飲んでいるので、副腎不全を起こしていて、熱中症に直ぐなったり、免疫抑制しているので、感染症にかかって直ぐ死んでしまうこと😓見かけが元気そうなので、障がい者のように扱ってもらえないと避難所で直ぐ死んでしまう😩#
— オーロラ@難病ママ (@aurore2021) June 19, 2018
難病
そういった、自分でなんとかしなくてはならない難病患者さんたちに、見ていただきたいと思っていますので、予めご了承いただけると幸いです。
あらかじめ準備しておくこと
時間があるときに、あらかじめ災害時の【避難経路】や【避難のタイミング】を、お住まいの自治体のHP等で確認しておきましょう。
検索ツール(GoogleやYahoo!など…)で、「防災 ○○市(自治体名)」等と検索すれば、色々出てくると思います。
自治体によっては、防災アプリ等を配信しているところもあるので、目を通しておくと安心です。
調べてみたら【あなたの近くの緊急避難所を探します】というサイトを見つけました!
お住まいの住所を入力すれば、半径3km以内の避難所を教えてくれますので、参考にしてみて下さい。
また、家の中の安全対策も、やってないという方は、できる範囲でやっておくと安心です。
簡単に紹介させていただくとこんな感じ。
○家具を安全に配置する
- できる限り人の出入りの少ない部屋に家具をまとめる
- 寝室の家具は体に倒れない場所に置く
- 杖などの歩行補助具などを使っている方は、家具で下敷きにならない場所に置き場所を作る
- ベッドの周囲や出入り口付近に背の高い家具を置かない
○通路や出入り口に荷物を置かない
- 避難経路を確保するため、通路や出入り口にはモノを置かない
○窓ガラスに飛散防止フィルムを貼る
- 窓や食器棚、額縁などに使われているガラスに飛散防止フィルムを貼る
- ガラスが飛び散っても安全なように、枕元にはスリッパや靴を置いておく
他にも、家具に突っ張り棒を張っておいたり、懐中電灯を置いておいたり、できることは沢山ありますので、ご自身でも調べてみて下さい!
自分で調べると、より危機感を持つことができるかなと思います。
調べ方が分からない…という方は、こちらの方のYouTube動画がとても参考になったので、オススメです。
とても長い動画なので、気になるところをチャプターで見て下さい。
ちなみに、16:04に『家の中を安全な空間に』という安全対策が紹介されています。
続いては、難病さんならではの、避難時に持っていく非常用持ち出しバッグの中身について調べてみました!
非常用持ち出しバッグの中身
皆さんは、非常用持ち出しバッグを準備されていますか?
水や非常食などを準備しておいたほうが良いとは言われていますが、正直私は何もしていません…。
危機感を感じながらも、何をどうすればよいのか分からない(汗)という状況だったので、この機会に勉強させていただきます。
そもそも、非常用持ち出しバッグとは何なのでしょうか?
非常用持ち出しバッグとは
非常用品を日頃から準備しておき、リュックサックなどにひとまとめにしたものです。
避難時にすぐ持ち出せる場所に置いておきます。
避難時を考えると、玄関に置いておくのが1番良さそうですね。間違ってもクローゼットや押し入れには入れないように!
そんな非常用持ち出しバッグの中身にも、難病さんならではのものがありましたので、1つずつ確認していきましょう。
必ず準備しておくもの
身分証等
- 指定難病医療受給者証
- 健康保険証
- 身体障害者手帳
- 介護保険証
※普段、通院等で使っていると思うので、コピーを取って入れておくかスマートフォンで写真を撮っておきましょう。
医薬品等
- 現在服用しているお薬
- お薬手帳
- マスク
- 体温計
- アルコール消毒薬
※お薬とお薬手帳については、この後詳しくお話します。
非常食料
- 火を使わなくても食べられるレトルト食品や缶詰
- 飲料水
※アレルギーや食事制限がある方は、特に必要です。避難先で支給されたものが食べられない可能性もあります。
お薬に関しては、主治医と相談して最低1週間分は余分にもらっておくと良いそうです。
被害にあうタイミングが、家にいる時だけではないので、普段遣いのバッグの中や、職場、学校などにもストックしておくと安心です。
95年はまだ尼崎におったけどSLEは発症しておらず
— ナカツ・ルジョーSLE by 中津留 穣 (@tome0938) January 17, 2018
東日本の時は非難するほどでもなく助かった
ウチら難病は命あって非難できても まだその先が大変だなと思う
避難生活で云々は普通の人と同レベルとして
もちろん薬💊問題❗
助かっても薬が切れて もがき苦しむとか眼が見えなくなっていくとか最悪💧 pic.twitter.com/ShlGeyP5Na
熊本地震から一年です。難病なみなさん、近くの福祉避難所は把握していますか、今地震が起こった時、すぐに2週間分の薬を持って逃げられますか。巡回してくる医療チームは、私たちのような希少疾患の薬など持ってきません。自分で自分の身を守ることを、考えてみませんか
— るるる@CIDP+1y👶 (@tengoody) April 13, 2017
お薬だけでなく、【お薬手帳】も重要なんだそうです。
薬の種類によっては、ドラッグストアや避難先の医療救護所で貰えることもありますし、普段通院していない病院でも対応できるかもしれないという理由があります。
難病さんは、その病気に特化した薬を服用している方が多いと思いますので、自分で余分に準備されておくのが1番良いと思いますが、薬が切れたら危険という証明にもなるので、お薬手帳は大切だなと思いました。
お薬手帳のコピーを非常用持ち出しバッグに入れておいたり、スマートフォンで写真を撮っておくと、慌てて避難しても安心です。
その他の、基本的な非常持ち出しバッグの中身は、ここで紹介すると長くなってしまうので、こちらのサイトを参考にしてみて下さい。
もうセットになって販売されているのもあるんですね!(驚)
知らんかった…(笑)
最後に、災害時に難病であることを伝えるのに役立つ『緊急医療手帳』について紹介させていただきます!
緊急医療手帳ってなに!?
自治体によって、難病や病気を患っている方や障害がある方に、避難時に役立つ【緊急医療手帳(災害時医療手帳)】を配布しているところもあるそうです。
緊急医療手帳は、災害が発生した時に速やかに医療が受けられるよう必要な情報を記録しておくものです。
大規模な災害時には、いつもの主治医に診ていただくことが困難になる可能性があります。
そんな時に、あらかじめ病気について記録した緊急医療手帳を持っていれば、他の医師でもスムーズに対応ができるんです。
緊急医療手帳の主な記入事項
- 名前や住所などの個人情報
- 病名やお薬などの医療情報
- 家族などの緊急連絡先やかかりつけの病院などの連絡先 など…
その他にも、気をつけて欲しいことなどを記入できるスペースもあります。
緊急医療手帳(災害時医療手帳)が欲しい方は、お住まいの自治体や健康福祉センターなどに問い合わせてみて下さい。
ちなみに、私の自治体では、緊急医療手帳の扱いはありませんでした…。
私のように、自治体によって扱っていない地域もあるので、そんな時は、こちらの緊急医療手帳をコピーして、記入しておくと安心かと思います。
↑PDFファイルなのでリンクが共有できませんでした(泣)スマートフォンでQRコードを読み取っていただくか、リンクを指定して検索して下さい…。
岐阜県の緊急医療手帳のようですが、どの地域でも使えそうな仕様になっていました。
また、iPhoneユーザーの方は、アプリも配信されています。
残念ながら、Androidでの配信はされていなかったので、利用できるのはiPhoneユーザーの方だけになります。
ですが、手帳に比べてアプリだとスマートフォンに入れられて手軽なので、外出先で被害にあわれたときでも安心ですね!
iPhoneユーザーの方は、とりあえずダウンロードしておくと良いかもです。
そして、私が1番オススメしたいのが、ヘルプマークです。
「ヘルプマーク」は、外見からは分からなくても、援助や配慮が必要な方のためのマークです🩷❤️💛
— 水戸市【公式】 (@kouhou_mito) January 19, 2024
このマークを見かけたら、思いやりのある行動をお願いいたします🙏😊https://t.co/RmhDiqsghQ pic.twitter.com/b5uYwnILVn
ヘルプマークは、東京都で作られた外見からは分からないけれど、援助や配慮を必要としている方たちのためのマークです。
対象者
- 義足
- 人工関節
- 妊娠初期
- がんや難病などの病気
- 聴覚・言語・視覚の障害
- 発達障害・知的障害・精神障害
現在は、全国で多くの難病さんや病気を患っている方たちが、利用されています。
各自治体で、無料でもらえますので、欲しい方は、お住まいの自治体に問い合わせてみてください。
ですが、私は多発性硬化症を患って10年間、一度もヘルプカードを持ったことがありませんでした。
日常生活の中で、他人に援助してもらいたいと思ったことがなかったからです。
また、そこまで症状が酷くないから恥ずかしい、申し訳ないという気持ちもありました。
ですが、このヘルプマーク、災害時にも役に立つんです!
ヘルプマークの裏側には、「支援してほしいこと」などを記入するスペースがあるので、そこに病名や薬などの情報を書いておけば、避難時にも大変役に立つことでしょう。
非常持ち出しバッグにヘルプマークを付けておくのも、良いかもしれませんね。
普段は使わないから…と思っている方でも、お守り代わりにヘルプマークを用意されてみてはいかがでしょうか?
もっと分かりやすいものを…可愛いものを…と思った方は、ネットで購入も可能です^^
まとめ
以上、見た目じゃ分からない難病さん必見!意外と知らない災害対策!を紹介させていただきました。
普段の生活では支障を感じていない方はもちろん、病気であることを知られたくないという方でも、いざ災害によって、普段の生活ができなくなると、助けが必要になってくる場面があると思います。
災害に巻き込まれた時に、自分には何が必要なのか、何をして欲しいのかを、あらかじめ考えておくだけでも、慌てずに伝えることができるでしょう。
災害時だけでなく、日常でのちょっとしたハプニングでも、必要な時に助けてもらえる準備をしておくのも、大切なのかもしれません。
お互い、自分の病気と向き合い、しっかり対策していきましょうね!
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